(1)なぜ体育祭を行うのか

私たちCHADは今回、カンボジアに存在する様々な問題のうちの1つとして学校体育の現状に着目しました。「スポーツは、青少年の心身の健全な発達を促すものであり、特に自己責任、克己心やフェアプレイの精神を培うものである。」(文部科学省『スポーツ振興基本計画 1総論』より一部抜粋)とあるように、教育における学校体育の重要性は非常に高いと言えます。しかしカンボジアには、体育科目を十分に実施することのできている学校が非常に少ないという問題があります。学校体育を行うノウハウが無いこと、道具や施設に回す資金の不足、そして教師の給料の低さなど、その理由は多岐にわたります。

こうした背景の下、私たちはカンボジアで学校体育を普及させるためにはどうすれば良いか議論を重ねました。その結果、まず第一に学校体育の重要さ、楽しさ、素晴らしさを現地の人々に認知してもらう必要があるという結論に至りました。こうして提案されたのが、両国学生主催の体育祭です。体育祭は学校体育の延長線上に存在するため、学校体育の重要性や楽しさ、素晴らしさを伝える最良の手段であると判断しました。

この体育祭に参加する現地の人々に関しては、諸事情により大学生のみを対象としています。しかし義務教育のないカンボジアにおいて、大学教育を受けている学生ともなれば、みないずれこの国の前線に立って活躍する可能性が大いに期待できる人たちです。そういった学生たちに学校体育の重要性等を直接肌で感じてもらうことは、非常に意義のある行為であると確信しています。

この体育祭がカンボジアにおける学校体育の普及と、両国間における国際交流ならびにわれわれ学生の自己成長に寄与するものになればいいと思っています。

(2)大使館の認定、イオンの協賛

 このプロジェクトは、在カンボジア日本国大使館が日本とカンボジアの関係強化を目的として募集している「日カンボジア絆増進事業」の認定を受けています。その特典として、在カンボジア日本国大使館のホームページ上の日カンボジア絆増進事業のイベント・カレンダーへの掲載、各事業の広告媒体に認定事業であることを示すロゴマークの使用が認められています。

 また、プノンペン市内にあるイオンからの協賛を受けており体育祭当日に昼食を提供してもらうことになっています。